不動産投資 収支・損益分岐計算機
本ツールは概算シミュレーションです。税額は速算表による簡易計算(青色申告特別控除・調整控除など未反映)、将来の家賃・売却額・金利は仮定に基づく推定です。実際の申告・売買判断は税理士・不動産の専門家にご確認ください。
このツールでわかること
物件価格や家賃など5項目を入れるだけで、投資用の物件を何年目に売れば通算でプラスになるかがグラフでわかるツールです。ローンの残り・税金・毎年の手取りまで自動で計算します。細かい前提はあとから詳細設定で変えられます。物件を買うか迷っている時の「ざっくり判断」にどうぞ。
使い方
- 物件価格・構造と築年数・月額家賃・給与年収を入力します(残りはツールが推定します)。
- 4項目が揃うと、損益分岐の年と2つのグラフ・年次表が自動で表示されます(ボタンでも計算できます)。
- 前提を変えたいときは「詳細設定」を開いて金利・空室率・売却利回りなどを調整してください(変更すると自動で再計算されます)。
計算方法と根拠
- ローン: 元利均等返済。毎月の残高から年ごとの利息・元金・残債を積算します(既定: フルローン・金利2%・35年)。
- 減価償却: 建物価格(既定は物件価格の50%)を、中古資産の簡便法による耐用年数(RC47年・鉄骨34年・木造22年を基に「(法定−経過)+経過×20%」)で定額償却。償却が終わる年からは節税が細り、税負担が増える(デッドクロス)まで再現します。
- 家賃・空室: 家賃は年1%下落・空室率5%(既定)。運営経費は満室家賃の20%(管理費・修繕積立・固都税・賃貸管理などの合計の目安)。
- 節税(損益通算): 各年の不動産所得が赤字なら給与と通算し、所得税(速算表+復興税)・住民税の軽減額を計算。土地取得分の借入利息に相当する赤字は通算不可(租税特別措置法)も反映します。
- 売却想定額: 「その年の満室家賃 ÷ 表面利回り」の収益還元で逆算(既定は購入時と同じ利回り。家賃が下がれば売値も下がる想定)。参考として簿価ベース(土地+建物残価)の線も表示します。
- 譲渡税: 売却益 =(売却額 − 売却費用)−(取得価格 − 累計減価償却)。保有期間により短期39.63%/長期20.315%を自動適用(年初購入・年末売却の想定で7年目から長期。正確には譲渡年の1月1日時点で5年超)。
- 通算損益(その年に売った場合)= 累計キャッシュフロー + 売却手取り(残債・費用・税を控除)− 初期自己資金(頭金+諸費用)。これが0以上になる最初の年が損益分岐です。
出典・前提の明記
- 減価償却(中古資産の簡便法・法定耐用年数): 国税庁タックスアンサー No.2108(中古資産の耐用年数)
- 譲渡所得の税率(短期・長期): 国税庁タックスアンサー No.3208(長期譲渡所得の税額の計算)・No.3211(短期)
- 損益通算と土地利息の制限: 国税庁タックスアンサー No.1391 / 所得税率: No.2260
計算の前提と注意
- 大規模修繕・設備交換・金利上昇・売却時の市況は反映していません。売却利回りを購入時+1〜2%にして「安くしか売れない場合」も確認するのがおすすめです。
- 取得費は概算として「物件価格−累計償却」で計算しています(購入諸費用の一部は実際には取得費に算入でき、その分税は軽くなります=本ツールはやや保守的)。
- 給与年収は全期間一定と仮定しています。
- 新築や築浅では不動産取得税・初年度の登記費用等が別途かかります(諸費用率で調整可)。
よくある質問
「通算損益」がプラスになる年が出ません。
家賃収入に対して価格・借入・経費が重すぎるサインです。詳細設定で「頭金を増やす」「金利を下げる(借換え)」「経費率を下げる」と分岐がどう動くか試してみてください。それでもプラスにならない条件は、投資として成立しにくい前提ということになります。
なぜ6年目と7年目で結果が大きく変わるのですか?
譲渡税率が短期(39.63%)から長期(20.315%)に切り替わるためです。売却益が出る物件では、長期になるのを待ってから売ると手取りが大きく変わります。正確な判定日は「譲渡した年の1月1日時点で保有5年超」なので、実際の売却時期は専門家にご確認ください。
デッドクロスとは何ですか?
経費にならないローン元金返済額が、現金の出ていかない経費である減価償却費を上回る状態です。この状態になると「帳簿は黒字で税金は増えるのに、手元の現金は減る」ことが起きやすくなります。本ツールは該当する年を表示します。
数字は正確ですか?
ローン・減価償却・税率表・譲渡税の計算式は公的資料どおりに実装し、テストで検証しています。ただし将来の家賃・空室・売却額は仮定に基づく推定なので、結果は「この前提ならこうなる」というシナリオとしてお使いください。